適正な体重を維持しやすくするためには、十分な睡眠が必要です。
でもどうして眠ることが、太ったり痩せたりすることとつながるのか、知っていますか?
実は、睡眠中に分泌されるホルモンが関係しているのです。
では、具体的に睡眠時のホルモンはどのような働き・効果があるのかを見ていきましょう。
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睡眠をしっかり取ると痩せる?
睡眠は、体の疲れを取るだけではありません。
質のいい睡眠を取れば、それだけで1晩に約300キロカロリーほども、体は消費してくれるのです。
理由は、睡眠中に分泌される成長ホルモンと、ストレスホルモンとも呼ばれるコルチゾールにあります。
まず眠り始めに体内で成長ホルモンが活発に分泌されて、エネルギーを使って体の修復などをしながら、さらに基礎代謝も高めてくれます。
そして起きる時間が近づくと、コルチゾールが分泌され、起きてから使うエネルギーを作ってくれるのです。
そのエネルギーは、体脂肪を原料にして作られています。
だから、この2つのホルモンがたくさん出てきちんと働いてくれれば、太りにくく痩せやすい体を維持しやすくなるのです。
睡眠で適切な食欲に
正しく働けば痩せやすくしてくれるコルチゾールですが、敵に回すと太る元になります。
睡眠が足りなかったり乱れたりしてストレスがたまると、コルチゾールの分泌が増え過ぎて、食欲が増してしまうのです。
コルチゾールは、ストレスに対抗できるような体の状態を作り出すためのホルモンです。
分泌のバランスが良ければ、適度な緊張状態になり、起きたらすぐに活動できます。
しかし増え過ぎると、食欲を抑えるホルモンであるセロトニンが働くのを邪魔してしまうのです。
「食欲がある上に脂肪がたまりやすくなる」
つまり、ダイエットとはまったく逆の方向に働くこととなります。
それを防ぎ、味方につけるためには、良い睡眠が欠かせません。
良い睡眠を取るために
成長ホルモンとコルチゾールを味方につけるためには、眠る時間のポイントを押さえることが大切になります。
成長ホルモンは、眠ってから約3時間の間に分泌されます。
特に午後10時から午前3時が分泌されやすい時間とされています。
そしてコルチゾールは、午前3時から6時という時間帯に分泌されるのです。
しかし睡眠の取り過ぎは、逆効果になります。
コルチゾールには時間制限があるからです。
午前8時過ぎまで眠っていると、体は、今回はエネルギーがいらないのだと判断するのです。
そうするとコルチゾールは、作ったエネルギーをまた体脂肪に戻してしまいます。
つまり痩せやすい、効率のいい睡眠を取るには、遅くても午前0時ぐらいにベッドに入り、8時前には起きる必要があるのです。